こんな書店員さんたちに支えられて

久世番子さんの『暴れん坊本屋さん』『番線』を購読中。マンガ家業のかたわら書店員さんとしても働く番子さんが、いわば本屋のバックステージを公開、笑い話や苦労話、本音やナイショ話をおせえてくれるコミックです。

暴れん坊本屋さん』は、働いている本屋さんで男子トイレが詰まって、その詰まっているモノを取り出してみたら白のブラジャーで驚いた(「いかにもファーストブラ、って感じのウブいサイズだった」というところが二重の衝撃)番子さんや、タイトルあやふやなまま「○○って本、ない?」と聞きに来るお客さんの要望に、知恵を絞って答える(「サティ」ってない?→「サライ」を見つける。ローマ字で「チミ」って雑誌ある?→「TIME」が正解。「ダイモンタケニ」くれ。→「代紋TAKE2」を発見、等々)番子さんがラブリー。

『番線』は、本屋さんではなくもっと「本」そのものへの思いをぶつける内容で、外国文学に出てくる固有名詞が覚えられないのは、自分の中の戸籍係が登録拒否しているからだとか、どんな雑誌を読んできたかの履歴書がその人をかなり表しているとか、「ほほー」と感心するところ多し。

いずれにしても、ここに書かれたいろんな裏方さんが、私たちが好きなだけ本を読めることにつながっているのだなあ。